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定番で探すイチオシのメンズベルト 困ったら使える1本、集めました。

成熟しきったワイドパンツのトレンド。

2.3年前は「とりあえずスキニー」と言われるほどのスキニーブームが続きましたが、ついに細身のパンツを見かけることも少なくなり。

ショップを見てもテーパードパンツとワイドパンツが1:1くらいで置かれており、いよいよスキニーも見かけなくなりましたね…。

そんな完全に浸透しきったワイドパンツですが、実は未だに模範解答が出ていないのが、ベルト選び。

「このパンツがオススメ」という紹介記事は多いんですが、なぜか「このベルトがオススメ」ってあんまりないんですよね。

タックインの着こなしも定番化していますし、わりと大事だと思うんですが、なぜか少ない…。

おかげで自分もベルト探しはかなり難航したんですが、やっと「これは確実にオススメできるな」というのがまとまったので、今回まとめて紹介しようと思います。

カジュアルはもちろん、フォーマルにも使えるベルトを選んだので

「スーツに合わせるベルトを探してるんだけど…」と言う方にもおすすめですよ。

TORY LEATHER(トリーレザー) BRIDLE LEATHER ROUND RAISED BELT

基本的に自分が勧めるのはこのベルトなので、

ブログを読んでくださってる方は知っているかもしれません。

簡単に説明すると、トリーレザーは1976年につくられた馬具メーカー。

「高品質な製品を適正な価格で」をコンセプトに、徹底して職人の育成と商品管理を行っているブランドです。

とくにベルトが強いブランドで、アイコンモデルの「フックベルト」は愛用者も多い逸品です。

ただ、おすすめしたいのはそれとは打って変わって、シンプルなほう。

TORY LEATHERBRIDLE LEATHER ROUND RAISED BELT BLACK 2167 MADE IN USA

これ、フックに比べると地味になんですがいいんですよ。

馬具メーカーらしい堅牢なレザーと、丁寧な作り。

レザーには穏やかなツヤもあり、程よい主張。

シンプルで使いやすく、ベルトとして完全に仕上がった佇まいです。

これだけでベルトとしては100点なのですが…、

このベルト、何が素晴らしい言うと…この「幅」。

2.5cmになっています。

普通、メンズベルトは「幅3cm」が主流です。ファストブランドやセレクトショップ、並びに一流のレザークラフトメーカーでも幅3㎝がほとんど。

でも、実はこの太さはワイドパンツと合わせるとアンバランスになりやすい。

「そもそもサイズが外国人向け」というのもあるんですが、ワイドパンツとベルトの両方が太いので、メリハリがなくなってしまうんですね。

とくに自分のように身長が低いと、体に対してベルトが目立ちすぎてしまい、アンバランスさが際立ちます。

もっと細いベルトを出してくれ…。

なので、ワイドパンツに合わせるなら「2~2.8cm」くらいが理想的ですが、その黄金比的バランスを持っているのが、トリーレザー。

シンプルで使いやすく、幅もちょうどいい。

かなりバランスよく収まってくれますよ。

巻いた時の「そう、この感じが欲しかった…!」という感覚がいいんですよね。

パズルピースがハマるように体に馴染むので、本当におすすめです。

また、前シーズンくらいからマイナーチェンジされており、Dカン付きのモデルも。

コバ処理(レザーの端の処理)もかなり丁寧にされており、アンダー1万円とは思えない風貌。

当たり前ですが1万円以下でこのクオリティのベルトってまずないので、困ったらおすすめです。

JABEZ CLIFF (ジャベツクリフ) STIRRUP LEATHER BELT

続いても馬具メーカーのブランドです。

こちらも英国のブランド、ジャベツクリフ。

なんと200年以上続く超老舗メーカーで、トーマスメイソンなどと同じく英国王室でも使用されているブランドです。

JABEZ CLIFF STIRRUP LEATHER BELT

そんなジャベツクリフ、ベルトもやはり一級品。

ずっしりと存在感がありながら、しなやかなツヤもあるレザーに、

繊細なバックルデザイン。

しかもすばらしいのが、幅のバリエーションが豊富で、2~3.4cmと幅広いラインナップです。

先ほども書いた通り、ベルト選びでとくに重要なのは「幅」。

老舗ブランドって基本的に「幅3㎝」なので、これだけで貴重なんですよね。

加えて、ジャベツクリフの素晴らしいところは、圧倒的な丈夫さ。

トリーレザーと同じく「馬具ブランドが革小物を…」というの良くある話ですが、

その中でもとく「分厚い」のがジャベツクリフ。

縦から見ると、その厚みを感じることができます。

なんと厚さ4mm。圧倒的な分厚さ

ベルトとしての存在感はもちろん、長く使っても破れたりちぎれたりということもありません。

「丈夫さがスゴイ」と言われてもしっくり来ないかもですが、

ベルトってデイリーで使うモノなので、わりと丈夫さは大事です。

とくにシンプル系のベルトはついつい毎日使ってしまいやすく、

酷使しすぎて千切れてしまう…なんてこともありますからね。

自分も使いやすいからと言って毎日使ってしまい、1本ダメにしてます。

その点で安心なのがジャベツクリフ。

丈夫かつ使いやすいので「ベースアイテム」として持っておくのはおすすめです。

とりあえずコレ1本あったら、ベルトに困ることはないですしね。

トリーレザーと比べると1.5倍程度高いですが、その分ツヤがあります。

幅2.5㎝を選べばデイリーユースにもってこいですし、価格分の満足感がありますよ。

MARTIN FAIZEY (マーティンフェイジー) クイックリリースベルト 

最後に紹介するのは「マーティンフェイジー」のベルト。

高品質なブライドルレザーを用いて、伝統的なハンドメイドの手法で作られている…という、こちらも歴史を感じさせるブランドです。

こちらは2011年創立と、他2つと比べると新しいブランドなんですが、

実はデザイナーのマーティンフェイジー氏は36年間レザーメーカーに従事していたプロフェッショナル。

合わせて約40年間。

人生の半分近くをレザーに捧げてきたとあって、プロダクトからは他2つに引けを取らない強い存在感があります。

そしてそんなマーティンフェイジーの名作がこの「クイックリリースベルト」。

MARTIN FAIZEY/マーティンフェイジー 1インチ クイックリリースベルト

なんといっても素晴らしいのが、バックルデザイン。

程よく堅牢さがありながら、しなやかで上品な印象もあります。

こういうデザインは原型から離れれば離れるほど水っぽくなりがちなんですが、程よいデザイン性に抑えられているのが何よりいい。

というのも、このベルトはヴィクトリア朝時代の「消防士用ベルト」から着想を得ているんですね。

ベルトの着脱を早くするためにスライド式のバックルになっており、その実用性が、ミリタリーアイテムのような「機能美」を産んでいるのです。

また、使用されているブライドルレザーはローマ帝国時代から1000年続く製法で作られており、鞣しに18ヶ月かかるという恐ろしいファブリック。

ゆっくりと作り上げられるため、よりしなりが良く、防水性も高いベルトに仕上がっています。

価格としては他2つと比べるとさらに上がるんですが、それでも安いと思えるプロダクトクオリティ。

とくに最近はトリーレザーのフックベルトをよく見かけるのでコチラは被りづらく、穴場なのですよ。

ミリタリー系のパンツはもちろん、スラックスなんかと合わせても上品に見えてくれるので、コチラもおすすめですよ。