ドメブラ

残り続ける服とは何か?チルドレンオブザディスコーダンスのアーカイブニット

チルドレンオブザディスコーダンスディスとは?

出展:https://www.fashion-press.net/collections/13247

 

ストリートを始めとしたユースカルチャーや、ヴィンテージを背景に持った、ドメスティックブランドです。

 

その独自のデザインから、日本ではもちろんですが、

トラヴィススコットに着用されるなど、海外のストリートシーンでとくに有名なブランドです。

children of the discordance VINTAGE BANDANA PATCHWORK SHIRT -PURPLE-

 

定番アイテムは、バンダナシャツ。

デザイナーさんが集めたヴィンテージのバンダナをパッチワークにして、1枚のシャツにしてあります。

 

一点物なので、お値段もなかなかですが、

実際に着ると「一点物ゆえのデザインの重み」みたいなのを感じれて、メッチャいいですよ(語彙力0)

 Children of the discordance FLAG DOUBLE FACE PO KNIT SP

SIZE:1(165㎝ 55kg)

COLOR:NAVY

PRICE:¥57,200-

 

そしてこちらが、そんなディスコーダンスさんとシダーウッドさんの別注アイテム。

 

うひひひ…。カッコいいです。

2年前のアイテムですが、すごくみずみずしさがあります。

 

まずは簡単にディティールの紹介から!

前後の切り替え

まずは、なんといっても、このダイナミックな切り替え!

前と後ろで違った編み方のニットがパッチワークに。

配色もイエロー×ネイビーとコントラスト強めで、ヒシヒシと存在感を感じます。

腕から…

スソまで。

 

細かく見ると、前後で編み方や袖・丈の長さも違ってます。

スソでいえば、リブの長さが違いますね。

 

このおかげで着たときに後ろがまんまるになって、特徴的なシルエットになります。

デザインのダイナミックさはもちろんですが、繊細なギミックもおもしろい…!

 

個人的には腕を回したときに境界線が見えるのが好きで。

暇なときはチラ…と眺めてエクスタシーに浸っています。

付属のピンズ

もう一つのオモシロポイントが、このピンズです。

 

初めて東京コレクションに出展された18awのアイデアなんですが、

10個ピンズが付属しており、好きなところに打ちこめる仕様。

 

打ちどころによって、パンクに寄せたりストリートに寄せたり、雰囲気の変化も楽しむことができます。

 

DIYじゃないんですけど、こうやって自分でオリジナルにできるのは楽しいですよね。

ベイブレードとかビーダマンをしていたピュアな心を思い出します。

 

着るたびに「どこに打っちゃおっかな~~~」と思索を巡らせるのも楽しくて、

首元とか下の方とか、あえて変なところに打ち込むのもオモシロい。

自分はわざとらしいアンバランスさと言いますか、違和感が好きなので、こういうところに打ってます。

 

と、そんな感じで自分の好きにカスタマイズできるのもいいですね。

 

パッと見たときのデザインの良さはもちろん、凝ったディティールの数々!

眺めているだけで幸せになってしまうようなプロダクトになっています。

 

2年前のアーカイブアイテムなんですが、時間の流れを感じさせない、このみずみずしさ。

 

誤解を恐れずに言うと、やっぱりデザイナーズと他との違いはこのあたりにあるかなと思います。

いかに考え込まれたプロダクトになっているか。

そしてそのバックボーンが、きちんと見た目に表れているか。

 

本当に、すごくいいアイテムですよ。

サスティナブルとは何か?アーカイブとして残っていくアイテムとは?

ニットの話とは少しズレるんですが、サスティナブルについてもお話したいなと。

 

最近はファッション業界でも、サスティナブルが当然の物になってきました。

ドメスティックブランドでは先駆者のマーカウェアさんを筆頭に、たくさんのブランドがいろんな手法でサスティナブルに取り組んでいます。

 

その中で、考え方もたくさんあって。

 

服を作るときの環境負荷を減らすのか。

それとも、長く使い続けられるアイテムを作るのか。

 

両者ともに正しいと思うんですね。

環境負荷を減らしながら、長く使えるアイテムを作ることが大事です。

 

ただ自分は少し後者に寄っていて、やっぱり長く愛せることが大事だと思っています。

(いかに環境負荷を減らしても、使わない物を作ってたら意味ないですし)

 

その上で「長く愛せる」って何かと考えたときに

別に、シンプルなアイテムだけじゃないと思うんですよ。

 

無地のニットだけじゃなくて、万人には刺さらなくても、自分が強く惹かれる要素があるような服。

シュガーヒルなんかもそうですね。

ディティールやこだわり一つ一つに強く惹かれるようなプロダクトこそ、ピュアに長く愛せるアイテムだと思うんですね。

このニットの話に戻るんですが、

もともと古着に造詣が深い方なので、コレクションを見ても、マテリアルやディティールから古着に対するリスペクトを感じることができます。

 

ただ一方で、じゃあ100年前のものが最新技術より優れているかと言えばそうではなく、

今だからこそできるもの、新しく生まれた価値観にも、きちんと意味はある。

ヴィンテージも素晴らしいですが、それに負けないくらい素晴らしい技術が、世の中にはあるんですね。

そういう思いから、過去にはできなかった最新技術を用いて。

『アーカイブとして残っていくようなアイテムを』ということで製作されました。

 

直感のカッコよさはもちろんですが、そこまで知ると

この切り替えにもより強い意味を感じれて、たいへんカッコいい。

 

バックボーン含めて「強く刺さる服」、やっぱり良いなと思います。

 

服って、好みが変わると着なくなるかもですが、それでも額縁とかに入れて飾っておきたい。

そう思わせてくれる服ですよ。

 

高額ではあるんですが、強い何かを感じられたのなら、間違いなくおすすめです。

きっと、大切なワードローブの一着になってくれるはず。

 

お読みいただきありがとうございました✊